日本での緊急時と災害への備え:119・110の電話、救急車の呼び方、地震のときの行動
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日本には、地震や台風などの自然災害が多くあります。また、病気やけがは、いつ起きるか分かりません。日本語がまだ上手でないうちは、緊急のときにどうすればよいか、不安になる人も多いでしょう。このガイドでは、日本に着く前に知っておきたい、緊急時の電話、救急車の呼び方、地震のときの行動、多言語の防災ツールを、公的な情報にもとづいて説明します。
下に挙げた公式ページや資料は、2026年11月7日に確認しました。サービスの内容は、地域や時期によって変わることがあります。実際の避難場所や連絡先は、学校や、住んでいる市区町村の窓口で確認してください。
緊急の電話番号
- 119: 火事のとき、そして、急な病気やけがで救急車が必要なとき。消防が受けます。
- 110: 交通事故や、盗難、暴力などの犯罪のとき。警察が受けます。
携帯電話、固定電話、公衆電話のどれからでも、かけられます。公衆電話からも、110と119に緊急通報できます。硬貨やテレホンカードは不要です。緊急通報ボタン(赤いボタン)がある公衆電話では、受話器を上げて、赤いボタンを押してから、119または110を押します。赤いボタンがない公衆電話では、受話器を上げて、そのまま119または110を押します。
救急車の呼び方
消防庁の「救急車利用ガイド」にもとづいて、説明します。救急車は、緊急の病気やけがのとき、日本にいる誰もが利用できます。
電話での流れ
119にかけると、はじめに「火事ですか、救急ですか」と聞かれます。落ち着いて、ゆっくり答えてください。
- 「救急です」と伝える(「きゅうきゅう」と言えば、通じます。火事なら「かじ」です)。
- 場所(住所)を伝える。住所が分からなければ、近くの建物や交差点など、目印を伝えます。
- 誰が、どうしたのか、症状と、いつからかを伝える。
- 具合の悪い人の年齢を伝える。年齢が分からなければ、おおよその年齢を伝えます。
- あなたの名前と、連絡が取れる電話番号を伝える。
状況が重いときは、すべてを聞き終わる前に、救急車が出ることがあります。通報したあとも、場所が分からないときなどに、救急隊から電話が来ることがあるので、電話に出られるようにしておきましょう。
日本語で説明するのが難しいときは、近くにいる日本語が話せる人に、電話を代わってもらうか、かけてもらうよう頼んでください。日本語で、「救急車を呼んでください」と書いた紙や画面を、近くの人に見せる方法もあります(日本政府観光局)。
呼ぶ前と、救急隊が来たときに
救急車を呼んだら、次のものを用意しておくと便利です。
- パスポート
- 現金またはクレジットカード(病院での支払いのため)
- いつも飲んでいる薬
人手があれば、救急車が来そうな場所まで、迎えに出てもらうと、到着が早くなります。救急隊が来たら、次のことを伝えます。
- 病気やけがが起きた状況
- 救急車が来るまでの変化
- 最もつらい症状、持病、いつも飲んでいる薬
自分の持病や、いつも飲んでいる薬を、メモにまとめておくと、役に立ちます。
迷わずに119をかける場合
消防庁のガイドには、迷わずに救急車を呼ぶ症状の例があります。意識がない、くちびるの色が紫色、呼吸が弱い、胸の激しい痛み、激しい頭痛やけいれんが止まらない、大きなやけど、交通事故で強い衝撃を受けた、高いところから落ちた、などです。子どもや赤ちゃんには、別の例があります。症状が重い、命に関わるかもしれないと思うときは、迷わず119に電話してください。救急車を呼ぶべきか迷うときは、住んでいる地域で利用できる場合、医師や看護師が電話で相談を受ける「救急安心センター事業(#7119)」があります(消防庁)。実施している地域や、対象になる年齢、受付時間は地域ごとに違うので、住んでいる地域で確認してください。
病院にかかるとき
- 救急車で運ばれる病院は、原則として自分で選べません(日本政府観光局)。救急隊が、症状や受け入れの状況に合わせて、搬送先を決めます。
- 救急でないときは、診療時間内に、診療所(クリニック)や総合病院にかかります。診療所は、現金だけを受け付けるところが多く、大きな病院は、クレジットカードが使えることが多いです。
- 日本の医療機関のなかには、日本語以外の言語に対応できないところもあります。受診する前に、医療機関に、言語の対応を問い合わせるとよいです。
- 国民健康保険に入っていれば、保険診療の自己負担は3割です。加入の方法は、日本に着いてからの手続きのガイドで説明しています。
地震のとき
日本は、世界でも地震が多い国です。消防庁の「地震の安全ガイド」と地震防災マニュアル、気象庁の情報にもとづいて、説明します。地震は、突然、予告なしに起きます。いちばん大切なのは、落ち着くことです。
ふだんの備え
- 寝室から、倒れたり、落ちたりするものを片づける。 寝ている人の上に落ちてくるものがないようにします。
- 戸棚、棚、大きな家具を、壁にしっかり固定する。 ボルトや接着の道具を使います。
- 消火器が使えるか確認する。
- 避難所と避難の道を確認する。 どの地域にも、地震の備えの仕組みがあります。住んでいる市区町村の窓口で、近くの避難所と避難の道を聞いておきましょう。市区町村が指定した学校や公共の建物などが、避難所になります。
- 住所と電話番号を、日本語で書いて、電話のそばの壁に貼る。 緊急のときに、落ち着いて伝えられます。
揺れているとき
- 家やビルが強く揺れているときは、テーブルなど、丈夫な家具の下に入って、揺れが止まるのを待ちます。
- 揺れが止まったら、または、揺れが小さいときは、ドアや窓を開けます。建物がこわれたり、もっと強い揺れが来たりしたときの、逃げ道になります。
- 強い揺れは、一般には長くても1分程度とされていますが、数分続くこともあります(気象庁)。揺れている間は、あわてて外に出ないで、身を守る行動を続けてください。窓ガラス、看板、棚、屋根の瓦など、落ちてくるものから離れます。
- ガスコンロを使っているときでも、強く揺れている間は、まず自分の身を守ります。揺れが止まったら、火を消して、ガスの栓を閉めます。揺れが小さく、すぐ安全に消せる場合だけ、無理をせずに火を消します。ガスをつけたまま、家を出てはいけません。
揺れが止まったあと
- 床にガラスなどが散らばっていることがあるので、ゆっくり、注意して歩きます。
- 家を出るときは、電気とガスを止めます。ブレーカーを切り、ガスの栓を閉めます。
- ラジオやテレビの放送を聞いて、避難の指示に従います。
- 外にいるときは、コンクリートブロックや石の塀など、倒れそうなものから離れます。
- 海の近くにいるときは、津波が来るかもしれません。 揺れが止まったら、すぐに高いところに移動します。
大きな地震のときは、119の電話がつながらないことがあります。また、道路の被害や、電話の多さで、消防や救助がすぐに来られないことがあります。そのため、一人ひとりの備えが大切です。
多言語の防災ツール(ネパール語もあります)
自治体国際化協会(CLAIR)のページには、避難所で外国人が使える、多言語のツールが載っています。ネパール語に対応しているものは、次のとおりです。
- 多言語指さしボード: 避難所の職員と、日本語が話せない避難者が、大切な情報をやり取りするためのボードです。
- 多言語の避難者登録カードとフードピクト: けがなどの体の状態や、必要なことを、日本語の翻訳と絵で伝えるカードです。フードピクトは、食物アレルギーなど、食べられないものを示す絵です。
- マイ・タイムライン: 洪水のときに、「前、最中、後」にすることを、自分用の計画にまとめるツールです。
内閣府の「災害時に役立つアプリとウェブサイト」の資料にも、気象庁の多言語の災害情報や、アプリの案内があります。対応する言語は、各サイトやアプリで確認してください。
夏の暑さ(熱中症)
消防庁のガイドによると、日本の夏は湿度が高く、とても暑いです。35℃を超えることもあり、毎年4万人以上が、熱中症で救急搬送されています。部屋の中でも、熱中症になることがあります。
- 部屋の温度をこまめに確認する。温度計を置くとよいです。
- エアコンや扇風機で、室温が28℃を超えないようにする。
- のどが渇いていなくても、水分をとる。
- 外出するときは、体をしめつけない、涼しい服装で、日よけも使う。
- 無理をせず、休憩をとる。
自分で水が飲めない、または、体を動かせないときは、迷わず救急車を呼んでください。
来日前と到着後にやっておくこと
- 学校に、緊急のときの連絡先(学校の担当者)と、近くの避難所を聞く。
- 住所と電話番号を日本語でメモして、電話のそばに貼る。
- 持病や、いつも飲んでいる薬を、メモにまとめておく。
- 国民健康保険に入る(滞在が3か月以上の場合)。
- 住んでいる市区町村の窓口で、避難所と避難の道を確認する。
- 携帯電話に、気象庁などの多言語の災害情報の入り口を入れておく。
よくある質問
救急車は、日本語が話せなくても呼べますか?
呼べます。119にかけて、「救急です」と伝え、場所を言います。説明が難しいときは、近くの日本語が話せる人に、電話を頼んでください。
119と110は、どう使い分けますか?
火事と、急な病気やけがは119です。交通事故や犯罪は110です。交通事故でけが人がいるときは、警察への110に加えて、必要に応じて119で救急車も呼びます。
地震が起きたら、すぐに外に出ますか?
あわてて外に出ないでください。強く揺れているときは、丈夫な家具の下に入って、揺れが止まるのを待ちます。止まったら、ドアや窓を開けて、逃げ道を作ります。
避難所は、どこにありますか?
住んでいる市区町村によります。窓口や学校で、近くの避難所と避難の道を聞いてください。
救急車で運ばれる病院を選べますか?
原則として選べません。救急隊が、症状や受け入れの状況に合わせて、搬送先を決めます。
次にやること
学校を選ぶときは、緊急時の連絡や、寮の防災の決まりも、学校に聞いておくと安心です。日本語学校の選び方と日本語学校一覧をご覧ください。住まいについては、住まいの探し方のガイドがあります。助けが必要なら、お問い合わせください。このサイトは無料で使えます。入学やビザは保証しません。
